「椎名さん、今から病院に行くからね!!」 顧問の先生の声は、ひどく焦っていて、早口だった。 私、そんなに悪いのかな?? だんだん、自分が他人事のように思えてくる。 靴を脱がされ、初めて自分の状況のひどさに気が付く。 …知らなかった。 赤く腫れ上がって、血管が浮き出ている。 私はその足を見つめながら、救急車に乗って病院に向かった。