俺がそう言うと、書くのをやめて俺の方を見た。
「ケガ……してないか?」
「えと、首をちょっと…」
「他は大丈夫か?」
「うん。……友達…じゃないな……知り合いが助けてくれた。」
「……その子も見えるのか?」
「うん、そうみたいだ。……そいつ、転校生でさ。なんか不思議なやつ。妖怪に友達いるしさ。」
俺の言葉に父さんは、いつもの無表情な顔が驚きに変わった。
「妖怪は人間を嫌うものなんだが………確かに不思議な子だ」
「そいつ、妖怪も人も嫌いなんだってさ。」
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