どこからか声がして、いつの間にか目の前に妖怪が立っていた。
「またお前か。影女(カゲオンナ)。あんなの、お前が勝手にやっただけだろ。作戦なんかない。」
「相変わらずつれないねぇ。誠。まぁ、そこがいいんだけどさあ。」
さらっと、告白するなよ。
はぁ…、ため息をついたが、それは立川の声にかきけされた。
「妖怪ぃぃぃぃ!!!」
「誰だい?誠、このうるさいやつは。」
「立川 遥。妖怪を視ることができる人間。」
「自己紹介とかどうでもいいから!!妖怪は人間を嫌うもんだろ!?なんであんたは鳴海に協力してんだよ!!…………鳴海……お前、何者だ……?」
「僕は、鳴海 誠。ただそれだけだ。」
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