妖怪と人Ⅰ





後ろを見ずにただただ走った。








どれくらい走ったか、分からないがふと後ろを見ると鳴海の姿はなかった。


良かった。


ほっとしたのもつかのま、ゾクリと寒気がした。



(まずい……走るのに夢中で気付かなかったけど、ここは『あいつら』がいる所に来てしまった……)



今更、悔やんでももう遅いのだろうか。


後ろから声がした。












「うまそうな子供だね」













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