後ろを見ずにただただ走った。 どれくらい走ったか、分からないがふと後ろを見ると鳴海の姿はなかった。 良かった。 ほっとしたのもつかのま、ゾクリと寒気がした。 (まずい……走るのに夢中で気付かなかったけど、ここは『あいつら』がいる所に来てしまった……) 今更、悔やんでももう遅いのだろうか。 後ろから声がした。 「うまそうな子供だね」 .