妖怪と人Ⅰ

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「大丈夫か!!」


大声で叫ぶと、崖のしたにいる転校生は頷いた。


よかった、とほっと胸を撫で下ろす。


「……でも、どうやって上に上げるの?」



「えっ!?湊が考えてたんじゃないのか!?」


「僕は何も考えないよ。………もしかして、ノープラン?」


「……………うん」


「……しょうがない…悠だもんね。僕も考えが浅かった。学校に戻って先生呼んでくるよ。」


「わりぃ…」


全く考えてなかった……
俺ってやっぱりバカなのか……


悠がもと来た道を歩いているのを見ていると、下から声が聞こえた。





「おい。」







はっきりとした、凛とした声に弾けるように転校生の方を見た。



転校生は、真っ直ぐ俺を見ていた。


………なんだ……?



「お前………」



「悠~!!」
転校生が何か言おうとした瞬間、湊の声で遮られてしまった。



「湊……やけに早かったな。」