気がつくと新条は私の真後ろに立っていた。 「お嬢ちゃん、逃げようったって無駄だぜ?こちとら金払ってんだ。 お嬢ちゃんもかわいそうになぁ?母親に売られるなんで。」 耳元で不気味な声を出す男が言った。 なんだ…そう言うこと。 急にあんなに優しくなったのも、あいさつを交わすようになってくれたのも、それいがいの事も全部…全部っ!! …お金のため…なんだ? ハハッ…なんだ…バカみたい。 結局は、私なんで存在見えてないんじゃない。