「君の両親は…俺が殺したよ。」 ドサッっとスクールカバンが音をたてて地面に落ちた。 「うそ…うそよ!!」 今、なんて??お父さんとお母さんを…?意味が分からない… 「なんならもう一度言おうか?」 「いや…いや!やめて!」 「あの火事の時…君の両親は ・・・・・ 僕が殺した!!」 今度は理解しようとしない私を嘲笑う(あざわらう)ようにして言った。 次第に男への恐怖だけでしかなかった気持ちが憎悪(ぞうお)へと変わっていった。