そう、それが正しい。
「そっか……。でも、気持ち整理できたんちゃう? どっちか迷ってたやん」
「……そうだったっけなあ……」
「えー? 忘れてた?」
「うーん……」
「でも、急に出て行くし。真籐さんも皆心配してたよ。携帯もよー鳴ってたし」
「あ、そう、忘れて行ったのよ」
「真籐さんが、もしかして置いて行ったんかも、もう帰ってこんのかもって言い出しとったよ、さすがにその時は俺も心配したけどなー」
「……」
携帯をわざわざ置いて行く。そんなつもり、さらさらなかったが、帰ってくるかどうかという問題は全く考えていなかった。
もし、あの場で榊が私を選んだのなら、私は確かに日本へは帰らなかったかもしれない。だけど、それを望んでいたわけではない。
「会社には真籐さんが連絡してくれてたよ」
「あぁ、そっか……」
「とりあえず一週間くらいして帰らなかったら、有給にしようかとか、色々考えてたみたい」
「そうかあ……。そんなことまで……何も考えてなかったからなあ……」
「うん、だと思う。けど、まあ、とりあえず決着がついたんならそれでよかったんやない?」
「……、そだね」
ユーリは、用を終えて出て行ったかと思うとすぐにまた入ってきて、
「携帯、充電しといたげる」
いつになく優しく、人の携帯電話に充電コードを勝手にさす。
「いつからかなあ、充電なくなってたの」
「元から少なかったからね」
そんな気がする。
「はい」
コードにささったままの携帯を寝たままの私の顔の横に置くと、彼はすぐに出て行く。さっきのユーリ、楽しそうだった。私が帰ってきて、少し安心したのかもしれないな……。
結局、仕事は今日を入れて3日休んだことになる。
真籐が会社にどのような理由を出したのかが分からない今、宮下に連絡を入れることは拒まれた。
携帯電話は電源ボタンを押すとすぐに液晶に文字を映し出す。
READING……
多分、今の自分もそんな状態に近い。
着信履歴は思ったよりも少ない。宮下からは一度もないし、店からも一度もない。真籐が2回、それだけだ。
あとは、メール。偶然入ってきた、昨晩の西野からの他愛もないメールと、宮下の昨日の昼のメールだけ。時刻は午後2時。
必読、と題された内容。
帰ってきたら、必ず会おう。
「そっか……。でも、気持ち整理できたんちゃう? どっちか迷ってたやん」
「……そうだったっけなあ……」
「えー? 忘れてた?」
「うーん……」
「でも、急に出て行くし。真籐さんも皆心配してたよ。携帯もよー鳴ってたし」
「あ、そう、忘れて行ったのよ」
「真籐さんが、もしかして置いて行ったんかも、もう帰ってこんのかもって言い出しとったよ、さすがにその時は俺も心配したけどなー」
「……」
携帯をわざわざ置いて行く。そんなつもり、さらさらなかったが、帰ってくるかどうかという問題は全く考えていなかった。
もし、あの場で榊が私を選んだのなら、私は確かに日本へは帰らなかったかもしれない。だけど、それを望んでいたわけではない。
「会社には真籐さんが連絡してくれてたよ」
「あぁ、そっか……」
「とりあえず一週間くらいして帰らなかったら、有給にしようかとか、色々考えてたみたい」
「そうかあ……。そんなことまで……何も考えてなかったからなあ……」
「うん、だと思う。けど、まあ、とりあえず決着がついたんならそれでよかったんやない?」
「……、そだね」
ユーリは、用を終えて出て行ったかと思うとすぐにまた入ってきて、
「携帯、充電しといたげる」
いつになく優しく、人の携帯電話に充電コードを勝手にさす。
「いつからかなあ、充電なくなってたの」
「元から少なかったからね」
そんな気がする。
「はい」
コードにささったままの携帯を寝たままの私の顔の横に置くと、彼はすぐに出て行く。さっきのユーリ、楽しそうだった。私が帰ってきて、少し安心したのかもしれないな……。
結局、仕事は今日を入れて3日休んだことになる。
真籐が会社にどのような理由を出したのかが分からない今、宮下に連絡を入れることは拒まれた。
携帯電話は電源ボタンを押すとすぐに液晶に文字を映し出す。
READING……
多分、今の自分もそんな状態に近い。
着信履歴は思ったよりも少ない。宮下からは一度もないし、店からも一度もない。真籐が2回、それだけだ。
あとは、メール。偶然入ってきた、昨晩の西野からの他愛もないメールと、宮下の昨日の昼のメールだけ。時刻は午後2時。
必読、と題された内容。
帰ってきたら、必ず会おう。

