その後、親子関係を黙っていたことを追及する質問はなく、今後のことを質問されるだけで会見は無事に終わった。
「結局あの雑誌記者、今回に関しては何も仕掛けてきませんでしたね」
会見が終わり、テレビ局に移動してきたアタシ達に楽屋でマコモちゃんが言った。
「今回はワタシの出番も少なかったからちょっと拍子抜けしたかな」
と緊張なんて少しも見せないリンナはメイクを直しながら笑っていた。
「でも、小塚さんの話………泣きそうだった。ワタシのことじゃないのにね。帰ったらママにも教えてあげなきゃ」
メイクを仕上げたリンナはそのまま自撮りの時間に入る。
「ミク。大丈夫?」
いつものようにガチガチの緊張に何も話さなくなっているミクは焦点の合わない視線のまま、
「大丈夫れす」
と口も回らなくなってしまっていた。
「まあ、今回のウチらの出番は演奏だけだから緊張するなよ」
「無理ですぅ。緊張で何かいろんなモノが出てきそうです」
申し訳ないけど、こういうミクを見るとアタシ達の緊張がほぐれていくのは事実だ。
「ラズルダズルリリーのみなさん、お時間でーす」
局のスタッフが声をかけた。
「おし。みんな、手を出して」
もう一度、マコモちゃんを入れてピースの星を作る。
「生放送、楽しんでいこう」
楽しむなんて今日はふさわしくないのかもしれない。
だけど、緊張で震えるミクを見ていると言いたくなる。
アタシはそんなミクの背中を思いっきりたたく。
みんなもう当たり前のようにお互いに背中をたたいて気合いを入れる。
ただ、マコモちゃんがリンナにたたかれて半泣きになっていた。
「ラズルダズルリリー、行くよ!」
そして、アタシ達は歩き出した。
「結局あの雑誌記者、今回に関しては何も仕掛けてきませんでしたね」
会見が終わり、テレビ局に移動してきたアタシ達に楽屋でマコモちゃんが言った。
「今回はワタシの出番も少なかったからちょっと拍子抜けしたかな」
と緊張なんて少しも見せないリンナはメイクを直しながら笑っていた。
「でも、小塚さんの話………泣きそうだった。ワタシのことじゃないのにね。帰ったらママにも教えてあげなきゃ」
メイクを仕上げたリンナはそのまま自撮りの時間に入る。
「ミク。大丈夫?」
いつものようにガチガチの緊張に何も話さなくなっているミクは焦点の合わない視線のまま、
「大丈夫れす」
と口も回らなくなってしまっていた。
「まあ、今回のウチらの出番は演奏だけだから緊張するなよ」
「無理ですぅ。緊張で何かいろんなモノが出てきそうです」
申し訳ないけど、こういうミクを見るとアタシ達の緊張がほぐれていくのは事実だ。
「ラズルダズルリリーのみなさん、お時間でーす」
局のスタッフが声をかけた。
「おし。みんな、手を出して」
もう一度、マコモちゃんを入れてピースの星を作る。
「生放送、楽しんでいこう」
楽しむなんて今日はふさわしくないのかもしれない。
だけど、緊張で震えるミクを見ていると言いたくなる。
アタシはそんなミクの背中を思いっきりたたく。
みんなもう当たり前のようにお互いに背中をたたいて気合いを入れる。
ただ、マコモちゃんがリンナにたたかれて半泣きになっていた。
「ラズルダズルリリー、行くよ!」
そして、アタシ達は歩き出した。

