「それなりに、イイ女なんじゃねーの。
胸はないけど」


ねぇ、センパイ。


素直じゃないセンパイのことだから、どうせその余計な付け足しは照れ隠しなんでしょ?


今のセリフは最大級の褒め言葉なんでしょ?


「胸大きくしてくれるって言ったのに、契約違反ですよ」


私は膨れっ面で言ったケド。
内心は、センパイのひねくれた賛辞が嬉しくてたまらなかったりする。


「本物のカレシに頼め」


橘センパイは苦笑しながらそう言うと、私をその場に残して去って行った。