HAZE GRASS 〜かすみ草〜[完]

あきちゃんに手を振って家の中に入ろうとした時、あきちゃんに名前を呼ばれた


「ん?」

「ちょっと来い」


あきちゃんに言われるままあたしは彬ちゃんに近づいた


目の前に来てあきちゃんの顔を見上げると、顎をもたれてクイッと上にあげた


えっ?何々何!?


「見せつけんなよ、あき」

「きゃ~千紗」



怒ってることが分からない


周りの大きな声に驚いて、考えること出来ないし


唇は生温かい


あきちゃんの顔が目の前にある


パニックになりそうなのに、あきちゃんはもっとあたしをパニックにさせた


「ん!?ん――――っ!!」


口の中にあきちゃんの下が入ってきて、あたしは彬ちゃんの背中をポカポカ叩いた


ちょっと長い!


息苦しいよぉ!!!


ポカポカ叩いても、一向に話そうとしないあきちゃん


もう、諦めた!


えぇい!がっついちゃえ


抵抗をやめて、下を絡めてくるあきちゃんの下に自分の下を絡めた


「ん!?」


今度は逆に、あきちゃんがビックリした声をあげた


その隙にあたしは彬ちゃんから唇を話した


「はぁ...はぁ」


肩で息をして、口の周りを自分の服で脱ぐった