『秋くん、上京するなら湖都と同じアパートに住んでもらうわけにはいかない?』


湖都の両親からの頼みを聞いたとき、
必死に笑いをこらえた。

まさか湖都が都内の大学に入学するなんて思ってもみなかった。

心のなかでは、よっしゃ~!!と叫んでいた俺だけど、


「別にいいよ。」


と返事をした。


それと、俺が上京する理由は湖都には話してない。


適当に理由をつけて毎日レッスンに通っている状態だ。


レッスンはきついけど、湖都の手料理を食べることができるなら、レッスンなんてチョロいもの。

家に帰れば湖都の手料理とエプロン姿の湖都がいる。

俺は今、最高に、幸せだ。