あたしは君が好き。君もあたしが好き。 それじゃダメなの? 「中山奏弥の意気地無し!!」 ――… 意気地無し…。 「あたしが好きなんでしょ?なら全てを捨てでもこの手を奪ってよ…っ。そして、誰からも取られないようにしっかり掴んでてよ!」 好きって。 人を好きになるってそうゆうことでしょ? だって、あたしはあなたを誰からも奪われたくない。 あなたの隣に並びたい。 目を見開いている彼に背を向けてあたしは泣きながら走り出した。