【短編】ロック☆チョコレート



美姫に背中を押され(?)あたしは中山奏弥を図書室に呼び出す事に成功した。


目の前にはあいつ。あたしの手には可愛くラッピングされたチョコレート。


ここはよりにもよって図書室。


でも放課後の図書室は幽霊が出るとかって噂で誰も寄り付かないし、場所もちょっと遠いから。


誰も来ない。

間違いなく2人だけの空間。



「中山くん、これ……」



チョコレートを彼の前に差し出す。

メガネの奥の甘い瞳がそれを見ている。



「好きです」



……あぁ、声が震える。

緊張して涙も出そう。


逃げたい…!