未来は明るく…

ワームカット?
またしても知らない。

「……ワームカットって?」
「……Aースって、自分がやってるやつの名前も知らないんだ」

Aちゃんが軽く頭を掻いた。
でも、Aちゃんお得意の笑顔でいう。

「Aースさ、ムカついたら自分で腕を爪で血がだらだらでるくらい引っ掻くって言ってたじゃん?」

私はなるほど、と思った。
確かに、私の左の二の腕は引っ掻き傷だらけだ。
今だに痕さえ残っている。

「うん、これでしょ?」

私は自分で腕を捲りあげた。
まだ古傷とこないだの中総体の日につけた新しい傷とがある。

Aちゃんは、それを見て頷いた