白髪の副主任がまた怒鳴る。

「なんだその態度は! 謝る気が本当にあるのか!?」

全くだ。
これなら出て行ってもらった方がどれだけ楽か。

I君は、また重たく溜め息をつき、膝を床につく。
フケ頭と手の平を床につく。

「すみませんでした~。もうしませ~ん」



殴っていいですか?
いや、どうせならこのまま頭をふみつけるか、顎をけったぐっていいですか?



いままで生きて来た中で、
初めて
『プライド』
というものが
傷ついた瞬間だった。