「味、大丈夫ですか?」 向かい合うように机を囲み、同じ卵雑炊を食べながら私はそう訊ねた。なんだか疲れてしまって自分用の別な料理を用意する気なんて失せてしまったのだ。 すると竹中さんは小さく頷き慣れないスプーンで残りを掬う。 「………返しきれない借りができたな」 「え?」 「城の侍医からも肺に病があると言われていた。…不治の病であると」 その言葉にどきっとした。 竹中さんはじっと私を見据え、揺らがない意志を持った瞳を私に向けている。