身体が重い。 熱くて、くるしい。 一度だけ私の頬に触れたあの冷たくて優しい指が恋しくてたまらなかった。 “ルビゴンの河”。 かのジュリアス・シーザーが渡った河。 後戻りはできない、そう決意を持って渡った河。 今の私には、偉大な英雄のように偉業を達成することはできないだろう。 それでも、私にだって決意がある。 あなたの生きる時代であなたと同じ土に還る、たったそれだけの決意が。 「―――――ん…」