『えぇ!?…何で!!?』


『槙のバーカ、バーカバーカ』


『愛華ちゃん…それもはや悪口………』


槙はそう言うと盛大にため息を漏らして、何故か怒っている愛華を見下ろした


本当に…何で怒っているのかぐらい教えてくれてもいいのに……


そう思うも、相手が愛華だという事で諦める


愛華ちゃんには逆らえない


それが愛華に惚れてしまった槙の弱点である


『槙!とりあえずホテルに戻るわよ!あ、もちろん部屋は別々なんだからね!』


『わ、分かってるよ!!』


焦った様に槙が言うと、それを聞いた愛華が槙のつま先をヒールのかかとで踏む


『…いった!!!』


『行くわよ、バカ槙!』


『…いや…何でよりにもよってヒールで……』


『うるさい!いいから、急ぎなさい!』


『………うん』


何だか腑に落ちないと肩を下げる槙を後ろに、愛華はホテルへと歩みを進めた


………幹部は何を企んでいるのか


私達はきっと知る必要がある