―蒼夜side―
夜魅はまだ納得がいかないといった表情のまま、部屋から出ていった
俺は夜魅が出ていった方向を見つめる
さすがに…うやむやにし過ぎだよな……
悪い……今は、いくら夜魅でも何も言えないんだ……
『蒼夜……』
オッサンが困った様な表情を浮かべながら俺の名前を呼ぶ
『わかってる。夜魅には何も言わないよ……夜魅は俺が守る』
そう……
絶対に…運命を変えてみせる
捨て駒になんか…俺がさせない
『ジニーさん、コレ…呪石についてどう思います?』
俺は真剣な表情でジニーさんに向き直った
ジニーさんは呪石をじっと観察している
『……分からない。だけど夜魅ちゃんは呪石に反応したんだよね……?』
ジニーさんの言葉に俺は頷いた
……あの時の夜魅の変化は俺がずっと見ていたから分かっている
呪石を見た夜魅が急に顔色が悪くなって座り込んだのを……
明らかに夜魅にだけ呪石は力を発揮した
『……メッセージか』
オッサンがボソっと呟く
……その可能性が高い



