『俺は仕事なんてしたくねぇのっ!代われよ』


『嫌だね、夜魅の隣は譲らねぇ』


そうリクさんに言い放って蒼夜は私を引き寄せる


その様子を見て、リクさんは心底哀れむ様な目で私を見下ろす


『……でっかい野良猫に懐かれて…可哀相に』


『…えぇ、本当ですね。どうにか捨てる方法は無いものか………』


『酷くない?ねぇ、酷くない?』


私とリクさんの会話にいじけだす蒼夜……


………まぁ…野良猫に拾われたのは私の方かもしれないけど


いじける蒼夜を見上げてそんな事を思った


『そんな事より……この騒ぎは何なんですか?』


私は今だにドタバタと忙しそうに移動する看護師に視線を向けて口を開いた


『……西の町へ大量の妖魔を倒しに行っていた部隊が帰ってきたんだよ』


……西の町?


もしかして私たちがアジトを出る前に出た部隊?


もしそうなら……


『何故こんな怪我を…!?相手は数は多いものの、ランクは低かったはずじゃ……!』


『……あぁ。だから俺もさっき部隊長に聞きに行ったとこだ。何が起きたのか…』


リクさんは眉間シワを寄せて考え込んだ