部活の雰囲気にもなじめた頃、すっかり学校にも慣れてしまった。

やっぱ、公立とは違って、先輩怖いな……。

「夏芽! いいもんやるっ」

 教室の外から呼んでいるのは、幼馴染で男友達の晃平。

皆からは。付き合ってんの??などと、疑いの目もあるが、全然そんな気はない。

「えっ? あっ! 何? 晃平」
「先輩呼べやっ」

 笑いながら、ポケットから何かを取り出す晃平。

手に持っていたのは、

「今度の休み行かね?」

 ずっと行きたかった、ドリームランドのペアチケットだった。

あまりにも嬉しすぎて、抱き着いてしまった。

「お、おいっ」

 気づいたら、みんなが注目している。

「あ! ついつい……ってよりも本当アリがとっ!!」
「いつ行く?」

 ん? 今いつ行くとおっしゃったか??

気のせいだろうか……。

「晃平も行くの??  だれと?」
「は? 何言ってんの? 二人で行くんだよ!」
「ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええ」

 え? え? え? え?! 二人でですってって!!

「お前、声でかい/// こっちまで恥ずかしくなるわっ」
「ごめん…… びっくりして……」
「予定今度いれようなっ! じゃっ」

 行ってしまった……。

私は、萌のもとへかけよった。

「夏! デーとのお誘いか??」

 萌が、笑って聞いてくる。

嫌、これはデートではない。ただの遊び。今までと同じ。

幼稚園の時と同じ……。

「ち、ちがうよっ! ただの遊び!」
「なぁんだっ」