誠の紅桜に止まる蝶

翌日手を見ると傷は癒えていた。

私は治癒力がほかの人より何倍も高い。

「ふう。」

包帯をとっていると土方さんが部屋に入ってくる。

「蝶。悪いが今夜巡察いけるか?」

「え?巡察ですか?」

「ああ。人手が足りなくてな。」

「全然大丈夫ですよ!!」

「すまないな。これはお前の刀だ。」

「うわあ・・・初めて本物の刀持ちます!!」

「この刀のなは胡蝶蘭。女のお前でもきっと扱えるはずだ。」

「もしかして土方さんわざわざ買ってきてくれたんですか?」

「ああ。そうだが?」

「優しいですね!!」

「っいいから着替えろ。朝食だ。」

そう言ってぴしゃりと襖を閉めてしまう。