誠の紅桜に止まる蝶

刃先を握ったせいで血が流れる。

「お前・・・」

佐野助が私の血を見て唖然とする。

「いい加減にしなさいよ?あんた、本当に新撰組なの?自分の感情に身を任せて仲間を怪我させるのが誇りだっていうの?」

私が冷静に告げるとまた佐野助は怒りだす。

「なっ!俺には俺の誇りがあるんだよ!お前殺すぞ?」

「殺せば?」

私は刃先を自分の喉元に持ってくる。

「さあ、どうぞ?」

「なっ!」

佐野助が唖然とする。

私は素早く刀から手を放し勢いよく佐野助の腹をける。

「ぐふっ!」

佐野助が勢いよく倒れこむ。

「はあはあっ、刀は簡単に人に向けるものじゃないわよ!あんたね、私だからいいわよ?だけどね、刀は簡単に人の命を奪えるってこと知りなさい!!」

「お前だってよくねえよ。」

「え?」

声がするほうを見ると土方さんと沖田さんと原田さんの3人が立っていた。