「そうだ、蝶。これを上げるわ。」

お母様はきらきら輝く腕輪をわたしの腕にはめる。

「これは?」

わたしはきらきら輝く腕輪を月の光にかざす。

「これは?」

「これは、私がおじい様から結婚式にもらったものよ。」

「おじい様から?」

「ええ。」

「でもそんな大切なもの・・・」

「よいのじゃ。瑠璃が蝶に渡したいのじゃよ。」

「お父様、お母様・・・ありがとう!!」

わたしはそう言って走り出す。