「土方さん、顔ゆでだこみたいに真っ赤ですよ。」

総司はいちいち突っ込んでくる。

「だあっ!みんな黙ってろ!!」

俺は勢いよく叫ぶ。

そして近藤さんのところに行く。

「近藤さん。いまいいですか?」

「おお、総司!歳!!って歳お前その抱き上げているかわいい子誰だ?」

「ああ、近藤さんこの子はですね。」

総司が先ほどの出来事を説明する。

「なるほどなあ・・・・それは確かに不思議な子だ。もしかして帰る家がないのではないか?」

近藤さんが心配そうに蝶をみる。

そうだ。

こいつ、家がないはずだ。

俺はそっと蝶を見ると泣きそうな顔をしていた。

そして弱弱しく返事する。

「そうかそうか。じゃあ屯所に来ればいい!」

近藤さんは優しく笑う。

「なっ!近藤さん!屯所は女人禁制ですよ!」

あんなところに蝶を置いたら大変なことになる!

「だが、歳。このままこの子をここに置いてはおけないだろう。」

「ですが・・・・」

「あの。」

蝶はおずおずと声を発する。

「ん?どうしたんだい?」

近藤さんは優しい微笑みで蝶を見る。