あのあとこの時代を取り巻く情勢がいろいろと動き出した。

きっと、この先新撰組がさらに必要とされる時が来るだろう。

そして、必要とされなくなる時も・・・

だけど私はどんな時も彼らの傍に居たい。

そう思っていると不意に体が浮いた。

「きゃっ!」

「なに難しい顔して考えているんだよ。」

土方さんが穏やかに私を見つめていた。

どうやら土方さんに抱き上げられたらしい。

「もう、土方さん!びっくりしたじゃないですか!!」

「お前がこんなところで一人で考え込んでいるからだろ?」

「考えていませんよ。ただ、少し未来を思っていただけです。」

「未来、か。」

土方さんは少し考え込んでいる様子だった。

きっと、副長として考えることがあるんだろう。