そしてしばらく雑談をして歩いているとふと誰かの視線に気づく。

私は素早くあたりを見回す。

ざっと・・・20?

今日はやけに多いなと苦笑いを漏らす。

「どうした?蝶。」

土方さんが不思議そうにつぶやく。

まだ茂みに隠れている人たちには気づいていないようだ。

中々今回の相手は気配を消すのがうまい。

私が気づけたのはお父様から受け継いだ力のおかげだ。

私は素早く考えを巡らせる。

いま、ここで私が下手に話すと相手が一斉に出てきかねない。

どうしようかな?

ふと、わたしは考えて足を止める。