私は木からふわりと降りる。

「本当に身軽だな。桜みたいだ・・・」

土方さんがぽつんとつぶやく。

「ふえ?」

「いや、なんでもない。」

そう言って土方さんが私を持ち上げる。

「ええええ?」

「あ、土方さんずるい!」

沖田さんが叫ぶ。

「いや、ずるいとかの問題じゃ・・・・」

「まず行くぞ。」

土方さんは問答無用で私を抱き上げたまま歩き出す。