誠の紅桜に止まる蝶

「おい!古高が内容を吐いたぞ!急いで居間に集まれ!!」

土方さんが足早にそう告げていなくなる。

「ほらね?じゃあ行こうか、蝶ちゃん。」

「あっ、はい!」

私は沖田さんの後に続く。

居間にはもう幹部の人たちが集まっていた。

「みんなよく聞いてくれ。古高は祇園祭の前の風の強い日を狙って御所に火を放ち、その混乱に乗じて中川宮朝彦親王を幽閉し、一橋慶喜・松平容保らを暗殺し、孝明天皇を長州へ連れ去計画を、明後日に 池田屋か四国屋であると話した。」

「明後日か・・・随分旧だな。」

近藤さんが渋い顔になる。

これ、池田屋事件だ・・・

私は唖然とする。

そして悩む。

私は池田屋が本命と告げるべきなの?

私が考えている間にも話し合いは進んでいく。

「いいか。近藤さん率いる近藤組の隊長は池田屋に行く。近藤・沖田総司・永倉新八・藤堂平助だ。。俺らは四国屋に行く。」

土方さんが作戦を話す。

「待って!私は?」

私は自分の名前が入っていないことに気づき慌てて声を出す。