あたしたちのやりとりを、ユキちゃんとアリサがニヤニヤしながら見てくる。


ううっ。その三日月みたいな目、やめてほしい。



「凛は丈夫なんじゃなくて、無理するのが上手なだけ。
去年も熱あるの隠して、授業出たりしてただろ」


「あう……それは、ね」




さすが幼なじみ。

よく見てるし、よく覚えてるなあ。


清春はぼーっとしてるけど、あたしのことは結構ちゃんと見てるんだよね。



清春の説教がはじまりかけた時、後ろから来た男子が親しげに、清春の肩に腕を回した。




「はよーっす、清春!」


「恭次(きょうじ)。はよ」




恭次……って、ああ。


ユキちゃんとアリサが始業式で、かっこいいって言ってたコだ。

確か、深田くん。


清春と名前で呼び合うくらい、仲良くなったんだ。



うーん、やっぱり朝から笑顔が爽やかだ~。


低血圧? なにそれ天気の話? って感じだね。