お父さん、だ。
血圧の話しを聞いて心配したけど、元気そうで良かった。
顔のシワが深くなって、なんだか前より優しそうになったね。
「芽衣子くんじゃないか。来てたのか」
「お邪魔してます、おじさん」
「ああ。いつも凛の為に来てくれて、ありがとう」
芽衣子と話すお父さんの声は、あんまり変わってない。
じゃあ、さっきの声って。
「お帰りなさい、あなた。友也は?」
「いるよ。あー重てえ。母さん買い物頼みすぎだろ~」
文句を言いながら現れたのは、
肩近くまで伸びた明るい茶髪、いくつもピアスのついた耳、派手なスカル柄のTシャツにハーフパンツの、チャラそうな男。
まさか、この男が……。
「いいじゃないの。友也はおつかいなんて滅多にしないんだから~」
やっぱり、友也なんだ!
あの友也が、こんなチャラ男に……!
衝撃的すぎて、あたしは口を半開きにしながら、まじまじと成長した友也を見上げた。
にょきにょき背も伸びちゃって。
そのくせ細いし白いし。
モヤシっ子じゃん。
あんたサッカーやってないの?
ってゆーかなんなのその髪!
鬱陶しいから切りなさいよ!
そのピアスもスカルTシャツも全然似合ってないってのー!


