「うそ……」
がくりと、膝に力が入らなくなって、あたしはその場に崩れ落ちた。
ただ、呆然と、芽衣子を見上げることしかできない。
涙さえ、出てこなかった。
体が、心が、動くことを拒否してる。
もう何も、聞きたくない。
もう何も、知りたくない。
もう何も、わからない。
あたしはどうして、なんのために、ここにいるの……?
芽衣子があたしの前まで来て、しゃがみこんだ。
間近に迫る、親友の顔。
芽衣子の手が、あたしの肩を、強くつかんだ。
「おまえ、リンだな?」
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