「琉一くん。リンを送ってくれてありがとうね」
「いや、近いから」
「晩御飯も。お母さんによろしく伝えてね。明日はうちで勉強したら? 琉一くんも、うちでご飯食べていって」
「いいの? お母さんにお願いしようと思ってたんだあ」
「えっ! じゃあ琉兄ちゃん、明日うち来るの!?」
友也の目がキラキラ輝く。
あーあ、これだもん。
絶対勉強の邪魔してくるな。
「友也~。あたしたちは勉強するの。だから友也は部屋入ってこないでよね」
「なんでだよ! 俺邪魔しないし! 姉ちゃんばっか琉兄ちゃんひとり占めしてずりー!」
「ひ、ひとり占めなんてしてないし!」
なにを言うか、このバカ弟は!
むぎゅーっと丸い両方のほっぺをつねって引っぱってやる。
すると同じようにやり返された。
こんのー!
昔はもうちょっと可愛げがあったのに!
幼稚園児の時は語尾にハートマークつけて、「お姉ちゃん」ってくっついてきてた友也。
いまじゃすっかり、るいち信者だもんね。


