「先生の教え方には愛が足りないんだよっ。教師には向いてなかったんじゃなーい?」
ふふんと、嫌味っぽく言ってみた。
言ってみたけど、もしかして言い過ぎた?
教えてもらってる分際で、ちょっと態度デカかったかな。
ちらっと日下先生の反応をうかがってみたら、
なぜか、びっくりした顔の先生がそこにいた。
な、なんで?
そんなにびっくりするほど、あたしの態度がデカかった?
「小鳥遊……」
「へ? な、なに?」
「おまえ……将来の夢、なに」
「……はい?」
がくりと体の力が抜けちゃったよ。
なんでいきなり、将来の夢?
脈絡なさすぎるよ。
「もしかして。教師とか、言う?」
「え。なんでわかったの?」
あたしがびっくりして言うと、先生はさらに目を見開いた。
な、なになに? なんなの?
なんでさっきから、そんなに驚くかな?


