意義を見いだせなくなったって、どういうこと?
好きだから、やってたんでしょ?
好きだから、がんばってたんでしょ?
それなのに、どうして。
あたしが死んでから、『るいち』になにがあったのか、見当もつかない。
「それより、どこだよ? 教えてほしいっつーのは」
「え。ああ、えっと……ここ」
「どれどれ。んー……?」
教科書をのぞきこむ先生の横顔。
そこには『るいち』の面影が色濃くあって、どきどきした。
またこうして、『るいち』に勉強を教えてもらうことができるなんて……。
「アホか! これ昨日授業でやったばっかだろーが!」
「あいたっ!」
感動していたら、教科書の角で頭を叩かれた。
なんか前にもこんなことがあった気がする!
デジャヴ? デジャヴなの?
「おまえ授業聞いてなかったのか?」
「聞いてたよ! ちがうよ、先生の教え方が悪いんだよっ」
「俺の授業は、前の学校でもわかりやすいって評判だったぞ」
うわー、それ自分で言う? 言っちゃう?
そういう自信満々な人の伸びきった鼻って、へし折ってやりたくなるよね!


