手を伸ばせば、届く距離まで。




そうだ。そこは俺も真樹も知りたいとこ―――


ガンッ!!


「神崎いぃ!!」


あ。久野だ。


みなが唖然とする中、久野は荒い息を整える。


そして、彼が答えた。


「久野じゃーん。何?追って来ちゃったのかよ?」


「うるっせえ、テメー人が話してるのに勝手に…」


「妹が家出から帰ってきたんだ。当たり前だろ」


「きっ…」