「…でもまさか、そんな事は有り得ない…」 感覚がない… 久野くんに言われて、心が変わってしまったからか? “彼”への贖罪をやめようと、決意したからか? 適当に服を着て、マンションを出た。 外は暖かかった。 梅雨入り前だ、寒いなどと言ってられない。 行くところは二つ。 まず最初に、学校だ。 そして次に、久野くん。 確かめるために。