「違うッ 断られるのは、別に分かってた! 覚悟してた! それでもわざわざ指原さんと別れて、 正樹を呼び返して告白したのは… ……返事が聞きたかったから、 恋のキューピッドのルールでもない…… 《正樹》の返事が聞きたいのッ!!」 涙を流しながら中川桜は叫んだ ――…ああ、きっとこの経験は中川桜にとって 大事な経験になる。 俺はそう思い、ふ、と笑った。 「わかった、俺個人の気持ちを言う」 「――…うん」