斎藤正樹side




「―――…ついたか」


目の前に広がる見慣れた景色に、ほっと息をはく。





空中に浮かぶ、白が強調された建物

純白の羽を開き闊歩(カッポ)する天使たち

人間界とは異なり、固い砂の地面がない


そう、ついたのだ




―――……天界に。




「さてと、班長に業務連絡してくるか」


ぐっ、と背伸びをし、
欠伸をすると

俺は目の前に浮かぶ建物に足を運んだ。