あのあと、少年はあたしの首についた痣を消してくれて
あたしは家に帰った。









夜、あたしの部屋には少年とあたしが向かい合わせで座っていた



「じゃあ、もう一度自己紹介だ

俺の名前は斎藤正樹

お前に《彼氏をつくるため》……いや、本気の恋愛をさせるために
恋のキューピッドこと俺が、全力で協力する」


そう言って正樹はニヤリ、と笑いながらあたしにお辞儀した。

あたしもそれにならい


「あたしの名前は、中川桜
あたしが本気の恋愛をするために、応援よろしくね

恋のキューピッドさん」


にこり、と笑顔で言った。