ライトに照らされた女の目がまるで突き刺すように光る。

弘人は女から目が離せなかった。
女の品やかで力強いダンス以外の全てが止まったように見える。

「…と、弘人!」

亮介が顔の前で手を振っている。

「…っ、亮介。あの女は?」

亮介は弘人の目線の先にいる3人を見た。

「確か…。『ハル』じゃね?」

『ハル』…間違いない…あいつだ。

「何?気になる?人気あるけど…、あいつらのどっちかと付き合ってるらしいぜ。」

ステージの奥に消えた3人。
やっぱり男がいる…か…。