朝と同じく
誰も歩いていないはずのない、この時間の道を
一人で歩く。


道路も時間も、みんな私が独り占めしているみたいで妙に楽しいので
散歩のつもりでゆっくり歩いた。



薄暗くなった花屋さんの店内には
やはり誰もおらず

沢山並んだ
花や葉や木の枝と

それらが放つ甘い香りや青臭いようなにおいだけが、しんと立ち込めている。


バラの花を
なるべく大きいものだけ
10本。

念の為ここでも
無人のレジカウンターにお金を置いて


帰ってすぐに
風呂を沸かした。