「大丈夫か?」 何の反応もない美羽に、心配になった水樹は覗き込むようにして聞く。 その水樹の声には、元気がない。 「うん、大丈夫。 また幸せもらったけん」 美羽は心配かけまいと、にっこり笑って言った。 そう、不安な時こそ触れていたい。 愛しい人の温もりを感じていたい。 そうしたら、不思議と不安は消えてゆく。 「本当に、大丈夫か?」 それでも、心配そうに水樹は聞いた。