「大丈夫だよ。そんなことしないから」 そんなことで喧嘩してしまえば、雅治は一生気に病むことになってしまう。 だから、そんなことにならないように気をつけた。 水樹に黙っていることは、心苦しい。 でも、1番良い方法だったと思っているから。 「じゃあオレ、ツレも待っているし、行くよ」 「うん、分かった。 じゃあ、ね……」 笑顔で言った雅治に、美羽は“またね”と言おうとしてやめた。