「え、なくなった? まだあるけん、持って来るよ」 「あ、うちが取りに行くけん、いいよ」 「大丈夫だよ。 あたし、持って来るー」 かなり危なっかしい話し方をしているくせに、自分でやろうとする美羽は立ち上がる。 その瞬間、立ちくらみの様に座り込んでしまう。 「ちょっと、大丈夫?」 その姿に驚いた千晃は、慌てて美羽に近寄る。 「大丈夫だよー」 そうは言っても、あまり大丈夫そうには見えなかった。