「はぁー、あったまるー」 飲みながら幸せそうな表情で結花が言う。 アタシも同じ気持ちだった。 いくらウエアを着て厚着をしていても、外は寒い。 ハウスの中は暖かいし、飲み物と軽食で生き返った。 「これからどうする? もう少し滑る? それとも帰る?」 「んー、どうしよっか……」 結花にそう聞かれて答えたはいいけど、真剣に考えてはいない。 答えながらも、視線は別のとこを向いていた。