狼狽えているあたしに、水樹は優しく微笑んでいる。 そして、水樹は指輪を取り、あたしの左手の薬指にはめた。 それを見たら、自然と言葉が出た。 嬉しさ、喜び、ドキドキが入り混じっている。 「これからも我が儘や水樹を困らせたり、怒らせることがあると思う。 でも、あたしも水樹が好きだから、大事にするから…… よろしくお願いしますっ」 目に涙をためつつ、笑顔で言った。