SEASONS【完】




「正々堂々と美羽に気持ちを伝えるのはいいけど、彼氏いるの知っていてキスする方もどうかと思う」




大きなため息と共に、呆れるように言った。




「とにかく、どっちに対しても中途半端に付き合わない。
まだ、彼氏さんのこと、好きでしょう?」



「うん、好き……」




頷きながら答える。


この答えに嘘はない。




「それなら、彼氏さんを大事にしな。
雅治って人がどんな人か分からないけど、美羽が自分の気持ちを正直に言えば分かってくれると思うし」