あたしも、それを拒むことはしなかった。 されるがまま。 キスが終わると、どちらからともなく離れて、帰って行った。 その2人の姿を、少し離れた所から見ているカップルがいた。 何も言わずに、静かに見ていた。 視線は、2人から外さずに。 2人が帰って行くと、男の方が口を開いた。 「千晃、ほっといて良かったのか?」 そう言われた彼女は、表情は変えないけど、怒りが込み上げているようて、手を握りしめている。